言語グリッドに関する覚書(日本語訳)
言語グリッド運営組織 京都大学情報学研究科社会情報学専攻 (以下「甲」という)と言語グリッド利用者 (以下「乙」という)は,言語グリッドの利用に関し,以下の通り合意した.
(趣旨)
第1条 甲は乙に対し,甲が運営する言語グリッドへのアクセスとその利用を許諾する.
(言語グリッド利用者の定義)
第2条 乙は, その果たす役割に応じて, 次の各号に定義される3種の役割に分類される. 乙は,3種の役割のうち複数の役割を担うことができる. 乙は,言語グリッドへの参加形態又は利用形態に応じて,それぞれの役割に適用される本覚書の定めに従わなければならない.
- 「言語資源提供者」とは,言語グリッドに言語資源を提供する,第3条の手続きにより登録された言語グリッド利用者をいうものとする.
- 「計算資源提供者」とは,言語グリッドにコアノード又はサービスノードを提供する,第3条の手続きにより登録された言語グリッド利用者をいうものとする.
- 「言語サービス利用者」とは,言語グリッドを介して言語資源を利用する,第3条の手続きにより登録された言語グリッド利用者をいうものとする.
(登録手続き)
第3条 乙は,言語グリッドにアクセスするために,次の各号の登録手続きを行うものとする.
- 乙は,甲の運営する言語グリッドを用いて,乙の組織名,連絡先住所,電子メールアドレス,責任者氏名など,甲が要求する情報を登録する.なお,これらの情報は乙のホームページで予め公開されている必要がある.また,言語グリッドへの登録情報は, 甲のホームページで, 言語グリッド利用者一覧として公開される.即ち, 甲は, 言語グリッド利用者から非公開個人情報の提供を受けない.
- 乙は,甲が指定する方法により,乙のIDとパスワードを取得し,そのIDとパスワードを用いて言語グリッドにアクセスする.乙は,言語グリッドのセキュリティ及び公正な利用を維持するために,適切な周期でパスワードを変更する等,IDとパスワードの適切な管理をおこなわなければならない.
(言語資源提供者)
第4条 乙が言語資源提供者である場合,次の各号の定めに従うものとする.なお,乙は, 乙が提供する各々の言語資源を, 甲の運営する言語グリッドに登録するものとする.
- 甲は,乙が提供する言語資源を,非営利利用に限ることを条件に,言語サービス利用者に提供する.なお,本覚書でいう非営利利用とは,個人利用,公的機関あるいは非営利団体の本来事業あるいは研究目的における利用,ならびに営利団体の社会貢献活動における利用を指すものとする.
- 甲は,乙の同意を得て,乙により提供された言語資源を配備する計算資源を決定,あるいは変更することができる.
- 乙が営利目的で言語資源を提供する場合には,その利用契約は,乙と関連する言語サービス利用者の間で別途行われるものとする.即ち,甲は,営利目的での言語資源提供に関するいかなる契約にも関与しない.
- 乙は,乙が提供する言語資源のプロファイル情報に,著作権情報とライセンス情報を記述しなければならない.また,乙は,甲の運営する言語グリッドに配備された,乙が提供する言語資源に,アクセス制御情報を設定できる.甲は,このアクセス制御情報に従い,言語サービス利用者による当該言語資源へのアクセスを制御する.
- 乙は,甲の運営する言語グリッドを介して,乙が提供する言語資源にアクセスした言語サービス利用者の登録情報を知ることができる.
- 乙は,乙が提供する言語資源の利用統計情報を,甲の運営する言語グリッドを介して常時知ることができる.但し,利用統計情報には, 通信文や通信文の受信者に関するいかなる個人情報も含まれない.
- 乙は,乙が提供する言語資源の利用ログを取得したい場合には,言語サービス利用者と別途合意を取り交わすものとする.即ち,甲は,言語資源の利用統計情報以外の利用ログに関するいかなる合意にも関与しない.
- 乙は,甲に予め通知することによって,言語資源のメンテナンスを含む様々な理由で,提供している言語資源の提供を停止できる.
- 乙は, 乙が提供する言語資源に関して, 第三者の著作権およびその他の知的財産権を侵害しないよう, 最善の注意を払うものとする.
- 乙は,乙が提供する言語資源の利用により生ずる直接,間接の損害について,甲ならびに,計算資源提供者,言語サービス利用者に対し,いかなる責任も負わない.
(計算資源提供者)
第5条 乙が計算資源提供者である場合,次の各号の定めに従うものとする.なお,乙は,提供する各々の計算資源を,甲の運営する言語グリッドに登録するものとする.
- 甲は,乙が提供する計算資源を,非営利利用に限ることを条件に,言語サービス利用者に提供する.
- 甲は,乙の同意を得て,乙により提供された計算資源に配備する言語資源を決定,あるいは変更することができる.
- 乙は,甲の運営する言語グリッドを介して,乙が提供する計算資源にアクセスした言語サービス利用者の登録情報を知ることができる.
- 乙は,乙が提供する計算資源上の言語資源の利用統計情報を,甲の運営する言語グリッドを介して常時知ることができる.但し,利用統計情報には, 通信文や通信文の受信者に関するいかなる個人情報も含まれない.
- 乙は,乙が提供する計算資源を介して,言語資源に関する利用統計情報以外のいかなる利用ログも取得してはならない.
- 乙は,甲に予め通知することによって,計算資源のメンテナンスや停電を含む様々な理由で,提供している計算資源を停止できる.
- 乙は,乙が提供する計算資源の利用により生ずる直接,間接の損害について,甲ならびに,言語資源提供者,言語サービス利用者に対し,いかなる責任も負わない.
(言語サービス利用者)
第6条 乙が言語サービス利用者である場合,次の各号の定めに従うものとする.
- 乙は,乙の管理下で行われる活動やサービスの参加者(以下「丙」という)に, 乙が取得したIDとパスワードを用いて,言語グリッドにアクセスさせることができる.
- 乙は,非営利利用に限ることを条件に,言語グリッドを介して言語資源や計算資源を利用できる.乙は,丙に,言語グリッドの言語資源や計算資源は,非営利利用に限り利用できることを周知徹底しなければならない
- 乙は,利用する言語資源のプロファイルに記述された著作権情報とライセンス情報に従わなければならない.乙は,丙に,当該言語資源のプロファイルに記述された著作権情報とライセンス情報の遵守を周知徹底しなければならない.
- 乙は,甲が収集した乙の利用統計情報を,乙の登録情報と共に,言語資源提供者や計算資源提供者に対し,常時アクセス可能とすることを了解しなければならない.また乙は,丙に,言語資源提供者や計算資源提供者が,丙の利用統計情報を閲覧していることを周知しなければならない.但し,利用統計情報には, 通信文や通信文の受信者に関するいかなる個人情報も含まれない.
(甲の免責)
第7条 甲は,言語グリッドが提供する言語資源や計算資源の利用により生ずる,翻訳結果を含むいかなる結果の正確性,安全性,有用性に関し,何らの保証を行うものではなく,その利用による直接,間接の損害について,乙に対しいかなる責任も負わない.また甲は,言語グリッドの利用に起因または関連して,乙と第三者との間に生じるいかなる紛争についても責任を負わない.乙は,自らの費用と責任で紛争を解決するものとする.
(言語グリッドの停止と終了)
第8条 甲は,運用上又は技術上の理由により,言語グリッドによる言語サービスの提供を停止する必要があると判断した場合には,乙に事前に通知することなく,いつでも言語グリッドの全部又は一部の提供を一時的に停止できる.さらに,乙は,甲が書面もしくは電子メールによる通知か,甲のホームページによる告知により,言語グリッドの全部又は一部の提供を終了することを理解し,同意しなければならない.なお,ホームページによる告知は,書面もしくは電子メールによる通知が困難な場合に限られる.
(覚書の期間)
第9条 本覚書の有効期間は締結日からから1年間とし,(1)事前に甲乙いずれかからの書面もしくは電子メールによる通知か,(2)甲のホームページによる告知がなければ,同一条件をもって更に1年間有効に存続するものとし,その後も同様とする.なお,ホームページによる告知は,書面もしくは電子メールによる通知が困難な場合に限られる.
(解釈の相違, その他)
第10条 本覚書に定めのない事項,又は本覚書の各条項に関する解釈上の相違については,甲及び乙が協議して定めるものとする.
(準拠法)
第11条 本契約は日本法に準拠し,日本法に従って解釈されるものとする.