言語グリッドオペレーションセンター
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言語グリッドの運営

言語グリッドは,世界中の言語サービスを共有することを目的とするサービスグリッドであり,言語サービスの提供者と利用者を,Webサービス技術を用いて結びつける活動です.言語グリッドは,連邦制運営モデルによるドメイン横断的なオープンなサービスグリッドを構築することを目的としたオープンサービスグリッドイニシアティブが規定しているサービスグリッドの運営方針に従って運営されます.

言語グリッド京都オペレーションセンターは,京都大学情報学研究科社会情報学専攻が運営しています.当運営組織は,言語グリッドの非営利利用と研究利用のためのもので,その目的は以下の通りです.
  • NPO,NGOなどの異文化コラボレーション活動を支援する.
  • 多言語化する地域や学校などでのコミュニケーションを支援する.
  • 大学,研究機関における多言語コミュニケーションや異文化コラボレーション研究を促進する.
そのためには,言語サービスの権利を持つ多くの組織や個人に,言語サービスを提供して頂くよう協力を得なければなりません.しかし,言語サービスには様々な知財の問題があります.言語サービス提供者には個別の事情がありますが,その傾向は以下のようなものです.
  • 機械翻訳システムは,多くの場合,営利会社で開発され,無料で提供を受けることはできません.ただし,現在のマーケットと競合しない新たな応用の開拓であれば,ディスカウントを含む協力を得ることは可能です.
  • 形態素解析などの言語処理ツールは,多くの場合,研究機関が権利を持ち,非営利利用であれば無料で提供を受けられる場合が多いです.ただし,営利利用の場合には,一概に無料とはならず,個々に契約が必要です.
  • 対訳辞書や用例対訳は,無料の場合もあれば有料の場合もあります.既に有料で配布されているものは,たとえ非営利であっても,無料で公開することは難しい場合が多いです.ただし,Webサービスによる提供は,アクセス数を制限することが可能であれば,無料で提供することが可能な場合もあります.
  • 上記の事情に関わらず,多くの言語サービス提供者が,これまでの研究実用化の成果が,広く人々に使われ国際社会に貢献することを期待しています.

言語グリッド運営への典型的な質問

言語グリッドとその運営に関するいくつかの典型的な質問に答えます.
Q 提供した言語サービスが営利目的で用いられないことをどう保証するのか.
覚書上で,言語グリッドの営利利用は可能ですが,運営組織が一括して禁止できます.京都オペレーションセンターは,言語グリッドの営利目的での利用を一律に禁止しています. しかし,それだけではありません.今回の運営組織は京都大学ですので,教育研究に協力いただける信頼のおける組織や個人としか覚書を締結しません.しかし,IDとパスワードが流出する可能性は否定できません.このため,運営組織では言語グリッドサービスマネージャを用いて不正使用の監視を常時行っています.万一,不審な使用があれば,その利用者からアクセスできないようにアクセス権を設定することができます.
Q 企業の研究機関は言語グリッドを用いることはできないか.
企業の研究所の場合は,営利的収益に直接寄与しない研究に用いることが可能です.
Q 営利利用を禁止する運営モデルは,言語グリッドの普及を目指すには制約が大きすぎないか.
京都大学の運営モデルでは,営利目的で言語グリッドを使うことができません.将来の普及を考えると,あまりに大きな制約です.京都大学の運営モデルは実証的に研究を進めるための過渡的なもので,将来的には営利の運営が必要です.企業が言語グリッドを運営し,インターネットプロバイダのように安価で良質なサービスを,万人に提供するようになるのが理想です.
Q 運営組織である京都大学が,営利目的に言語グリッドの運営を始める可能性はないか.
国立大学法人である京都大学が営利目的に言語グリッドの運営を始めることはありません.
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