No.15 
2009年9月1日号 

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Language Grid Toolboxプロトタイプリリースのお知らせ

 NICT言語グリッドプロジェクトでは、CMSベースの多言語コラボレーションツールLanguage Grid Toolboxのプロトタイプを7月末にリリースし、ユーザの皆様からコメントを受け付けておりました。今回、いただいたコメントを基にユーザビリティの改善やデザインの修正を行い、プロトタイプβ版を8月末にリリースいたしました。
<プロトタイプβ版の機能>
 テキスト翻訳:改行が含まれる複数行のテキストを翻訳する機能
 多言語掲示板:投稿されたメッセージを多言語で閲覧できるBBS  ユーザ辞書作成機能:翻訳品質を向上させるために,コミュニティ内で利用されている専門用語や用例対訳集の作成を支援する機能
 今後のリリース予定は以下のとおりです。
   9月末 Ver 1.0 テキスト翻訳、多言語掲示板、ユーザ辞書作成機能
  10月末 Ver 2.0 Web翻訳機能
 Ver1.0のリリースに向けて、引き続き皆さまから新規機能や機能改善のご要望を受け付けておりますので、プロトタイプを試してみたい方は、下記までToolboxメーリングリストへの参加希望をお送り下さい。(連絡先: asukam[at]nict.go.jp)
 このLanguage Grid Toolboxはユーザご自身で多言語サイトを構築していただくためのツール群ですが、このほか言語グリッドでどんなことができるのか簡単に試してみたいという方のために、京都大学で開発したLanguage Grid Playgroundがあります。こちらのサイトでは、言語グリッドを使った多言語用例の横断検索、ユーザ辞書作成、専門辞書を組み合わせた機械翻訳などを試していただくことができます。併せてご利用ください。

定期メンテナンス 10月

 10月の定期メンテナンスは、10月5日(月) 18:00-21:00(JST)に行います。この日時に言語グリッド利用の予定がある場合は、事前にoperation [at] langrid.orgまでご連絡ください。
 

言語資源:学校関連用語・用例集

 10月を目標に、学校に関連する言語資源が多数追加されます。現在、下記の資源の登録を予定しております。
 
 神奈川県教育委員会高校教育課 高校教育企画室入学者選抜・定員班「公立高校入学のためのガイドブック」
 財団法人 滋賀県国際協会「多文化共生学校づくり支援サイト 多言語一覧表」
 財団法人 滋賀県国際協会「未来のための進路ガイダンス」
 Global Campus Net, Osaka「5カ国語併記 学校で使う用語集」
 Global Campus Net, Osaka「キャンパス単語帳」
 三重県教育委員会事務局 小中学校教育室「外国人等保護者のための学校ガイダンス『日本の学校は、こんなところ』」
 四日市市教育委員会「外国人児童生徒と保護者のための四日市市立小・中学校ガイドブック」
 三重県国際交流財団「新版 みえこさんのにほんご」
 三重県国際交流財団「新版 続 みえこさんの日本語」
 東京都教育庁総務部教育情報課「たのしいがっこう」
 大阪府教育委員会「多言語お知らせ文例」
 大阪府教育委員会「多元言語による進路ガイダンス: 進路選択に向けて」
 大阪府教育委員会「入学者選抜試験における配付文書【多言語版】」
 大阪府教育委員会「帰国・渡日児童生徒学校生活サポート情報」
 大阪府教育委員会「授業料減免のしおり」
 南アルプス市役所「みる あそぶ にほんご 索引・語彙対訳表」


言語グリッド参加組織 100団体に

 2006年12月から京都大学で運営を開始した言語グリッドの参加組織数が、先日100を超えました!現在、16カ国の組織が参加しています。今後も広く利用いただけるよう活動していきたいと思いますので、引き続き皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

言語グリッド ユーザ紹介(15) 東北大学サイバーサイエンスセンター 木下研究室

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 東北大学・サイバーサイエンスセンター・木下研究室では、知識社会の新しいソフトウェア基盤の構築に向けて、人間/ソフトウェア/ハードウェアが相互に協調して人々の活動を支援する知的分散情報環境に関する研究開発を行なっています。そのなかで能動的情報資源(AIR)に基づいて多様な学術情報の利活用支援を目指す研究チームでは、言語グリッドが提供する言語資源やサービスを効果的に活用することが有用と考え、言語グリッドと連携したテーマを取り上げています。現在、ウェブサービスを対象として構成されるエージェント型AIRをもとに、言語グリッドサービスをAIRとして扱えるようにする仕組みを設計しています。これにより、サービスアクセスに不慣れな利用者、或いは、サービス利用時に要求される手間を厭う無精者(本文の執筆者もその一人)でも、言語グリッドサービスやこれと連携した複合サービス(例えば、学術情報AIRによる検索・加工処理と言語グリッドサービスAIRによる翻訳処理を組み合わせたサービスなど)が手軽に利用できる環境を実現したいと考えています。