No.29 
2011年10月号 

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言語グリッドニュースレターについて

『The Language Grid』をSpringerから出版


言語グリッドの5年間の研究開発・活動の成果をまとめた『The Language Grid: Service-Oriented Collective Intelligence for Language Resource Interoperability』が、SpringerのCognitive Technologiesシリーズより出版されました。この本は、6パート18章で構成され、人工知能・自然言語処理・サービスコンピューティング・HCIなどの幅広い分野で活躍する、9か国36名の著者により執筆されています。

「Language Grid Framework」パートでは、言語グリッドの設計思想、フレームワークが紹介されています。続いて「Composing Language Services」パートでは、言語サービス連携における要素技術となる研究成果が挙げられています。「Language Grid for Using Language Resources」パートでは、言語グリッドの実問題への適用を通じて発展した、言語サービスの利用と共有に関する研究活動を紹介しています。

「Language Grid for Communication」パートでは、異文化コラボレーションのための利用事例を紹介しています。「Language Grid for Translation」パートでは、より高度な応用として、言語グリッドを用いたローカリゼーションやWikipedia翻訳の研究活動を紹介しています。最後に、「Towards Federation of Service Grids」パートで、言語グリッドの世界展開を見据えた言語グリッドと他のサービスグリッドの連携について議論し、本書を締めくくります。

詳細情報は、下記のSpringer公式サイトでご覧ください。 http://www.springer.com/computer/ai/book/978-3-642-21177-5





言語グリッドアソシエーション総会


10月1日(土)に、言語グリッドアソシエーション総会兼運営会議が大阪電気通信大学にて開催されました。

今回、新しく2件のSIG(Special Interest Group)の提案があり、承認されました。
・ニュースレター委員会(第3種)
・Toolboxユーザグループ(第3種)

また、同日に同会場にてアソシエーションのSIGMUS(教育現場の多言語利用環境を支える情報基盤技術の研究会)第4回報告会が開催され、8件の研究が発表 され、情報共有および議論がなされました。

来年度からは、SIGMUSE報告会を教育現場に限らず、アソシエーションに参加する組織が情報共有できる言語グリッドアソシエーション報告会に 拡張し、総会と共に来春開催することとなりました。ます。



 
 

新しい言語資源が追加されました

言語資源名、提供者、対応言語の順に記載しています。
【辞書】
・「YMC Rice Dictionary」/NPOパンゲア/ベトナム語、英語、日本語
【用例対訳】
・「YMC Expert Answer Parallel Text」/NPO パンゲア/ベトナム語、英語、日本語
【形態素解析】
・「MA for Tagalog」/De La Salle University/タガログ語




「第2回 文化とコンピューティング国際会議」と「言語グリッドと異文化コラボレーション」特集研究会のご案内

第2回文化とコンピューティング国際会議が、開催されます。

Technical Paper:Main Trackでは、”Intercultural Collaboration”のセッションもあり、言語グリッドを用いた異文化コラボレーションの研究発表もあります。当日の参加登録も可能ですので、ご興味のある方はご参加ください。

また、協催イベントとして電子情報通信学会「異文化コラボレーション」「人工知能と知識処理」合同研究会により「言語グリッドと異文化コラボレー ション」特集研究会が開催されます。(論文募集は終了しています)


【日程】2011年10月20日(木)~22日(土)

【場所】京都大学 百周年時計台記念館



ご注意!もう1冊の『Language Grid』!

最近、もう1冊の『Language Grid』と題する本がAmazonで販売されています。

この本の出版社と編集者は言語グリッドとは一切関係はありません。内容も80ページ程度で、関連するWikipediaの記事(人工知能、サービスコンピューティングなど)をいくつか集めたものにすぎませんが、価格は48USDもします。間違って購入しないようにご注意ください。



言語グリッド ユーザ紹介(29):関西大学大学院総合情報学研究科 久保田賢一研究室


【オーストラリア交流】

関西大学中等部2年生は、実際の国際交流を通した異文化理解活動の一貫として、オーストラリアの5つの学校と言語グリッド掲示板を使った交流を行っています。今年度は、Shenton College, Mount Anna High School, Hilbrook Anglucan School, Millao State School, Derrinallum P-12 Schoolと交流をしてきました。 この実践は、総合的学習の時間の一貫として取り組んでいるため、英語を使うということではなく、交流するということに重点を置いているため、翻訳機能が搭載された掲示板を使用することにしました。 その事で、日本語や英語で書き込んだ文章が自動的に翻訳されるため、日本側と豪州側両方の生徒が言語の壁を感じずに書き込みをすることができました。







                 テレビ会議の様子

掲示板上では、自己紹介から始まり、好きな食べ物や自分たちの住む街に関する情報交換、意見交換を行っていました。 また、掲示板上のコミュニケーションに加え、テレビ会議も行いました。今後は、掲示板上でのやり取りとテレビ会議をうまく連動させて、深みのある交流をしていこうと思っています。

(関西大学大学院総合情報学研究科 時任 隼平)









                 翻訳機能を搭載した掲示板




定期メンテナンス 11月7日・12月5日・2012年1月10日

 定期メンテナンスを下記の通り予定しております。この日時に言語グリッド利用の予定がある場合は、事前にoperation [at] langrid.orgまでご連絡ください。

  • 11月7日(月)18:00-21:00 (JST)
  • 12月5日(月)18:00-21:00 (JST)
  • 2012年1月10日(火)18:00-21:00 (JST)



~編集委員会より~

10月1日(土)に開催されました言語グリッドアソシエーション総会にて、ニュースレター委員会がSIG(Special Interest Group)の活動として承認されました。今後は、季刊(3ヶ月に1回)で発行します。